空を見上げたら―渋谷ビオトープ

greenwise

2010年10月31日 18:20

こんにちは、あきもとです。

台風一過。
すぐに夏が引き返して顔をのぞかせるような日々でしたが、
雨で夏が洗い流され、一気に冬になったかのよう。
気がつくともう11月ですね。

渋谷の街中でも、すっかり涼しい日が続き、
スタジオディスプレイで使う植木へ水やりをするのにも
余裕ができるようになりました。



今日は、そんな渋谷でのビオトープのお話。

COP10が開催されたこともあり、『生物多様性』という言葉
がキーワードとして注目される昨今。
渋谷でもっとも豊かな生物多様性を誇るのが明治神宮でしょう。

100年の森を提唱して人の手により植えられた木々も、
今は大樹となり、豊かな生き物のつながりを作り出しています。
都市のなかにおいて、今では残存的に残された
生き物の種類もたくさんいるそうです。

スタジオディスプレイで使用する植木は、その明治神宮の
すぐ近くに置かれています。
植木置き場とはいえ、渋谷の街中では広い面積。
駐車場でいえば、車10台は入るでしょう。

豊かな自然が身近にあり、これだけの植物がまとまっていると
鳥や昆虫など、羽をもつ生き物がやってくるようです。



1週間ほど前の話。
水やりをしていると、空に多くのトンボが飛んでいる姿が見えました。
「もう秋だよなぁ~。」少しうっとりとしながら空を眺めていると、
ある違和感に気づきました。

『トンボがあまりにも集まりすぎていないか?』

これが頭に浮かんだ疑問でした。

よくよく見ると、植木置き場の上にだけ、
街中では見られないような大量のトンボが飛び回っていました。

トンボが集まるにも理由があるはず。

 ―天敵が少ないか?
 ―餌が豊富か?
 ―繁殖できる場所か? 

など、生きものにとって、その環境を利用するにも理由があるはず。
水やりをしながら、小さな環境問題をといていきます。



夏が終わったとはいえ、
まだまだ夕方になると蚊が多い植木置き場。
むしろ、涼しい時間帯が多くなって、活発な時間が長くなり、
夏は日陰でしか見なかった蚊が、日向でも現れるようになりました。

これだ!

トンボが多いのには理由がある。

原因は、もとを辿れば自分が手にもつ水道ホース。

水たまりで増えた蚊を食べにトンボがやってくる。
それをねらってトンボだけでなく小鳥もやってくる。

生きもののつながりの中に、ボクも、人も関わりあっている。

そんなことに気がつき、ひとり興奮しながら水やりをしていると、
さっき植木置き場の外側に動かしたトウジュロの実を食べに、
カラスが舞い降りました。

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